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僕と君と明日のつづき
四畳半ダンディズム
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細川又三良
(ほそかわ・またさぶろう)
1972年愛知県生まれ、男性。

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019.『フェラチオ・オーソリティ 愛の基礎篇』
Date: 2006.05.10
 フェラチオが嫌いな男性はほとんどいないに違いない。
「なぜ、フェラが好きなのか?」
  そんな素朴な疑問に答えるとすれば、
  肉体的な粘膜の接触は当然のこととして、心理的な面で羞恥心と征服欲などのキーワードがあると考えられる。
「カワイイ顔して、あんなモノを口に含んじゃって……」
  女性にとってある意味恥ずかしい行為をさせる喜び。それに結びついて、
「オレが好きだから、こんな事もしてくれるんだ……」
と言う男のミエとエゴから出る支配と従属させる喜びがあるのだろう。
  しかし、やはり、この言葉には勝てない。
  愛する人からの尽くされる喜び。
  その気持ちさえあれば、テクニックなんて本当にどうにでもなる。
 
  女の子たちに訊く。
「あなたはフェラチオが好きですか? 嫌いですか?」
  色んなところで色んなアンケートがあって、どれが正しいのかわからないけれど、僕の実感的には半々、もしくは六対四ぐらいだと想像する。
  どこか汚らしいし、あごが疲れるし、くわえてる自分の姿が嫌だ、と主な理由はこの三つだろう。この傾向は経験が浅い若い女の子に多く、処女の時は誰でもフェラチオという行為について嫌悪感があって、付き合った人たちが上手に導けばいいが、導けないと妙な嫌悪感を後々に引きずってしまうことになる。
  たかが、フェラチオと侮る無かれ、僕の経験則で言えば、
  フェラチオ好き=エッチ上手
  フェラチオ嫌い=エッチ下手
なのだ。
  僕の経験人数からしてあまり多くはないけれど、やはり記憶に残る女の子ほど、フェラチオが好きでエッチがとても上手だった。その逆はまったくと言っていいほどなかった。フェラチオ嫌いはつまりエッチ下手だと宣言しているようなものなのである。
 
  まあ、それも当然のことだろう。
  セックスにおいて、女性は受け身になる場面が多い。
  世の中にはジェンダーフリーだ、男女平等などと声高に訴える人もいるが、こればかりはコンセントなどの形状からそれは仕方のないことだ。どうしても凸は能動的で凹は受動的にならざるを得ない。
  そんな関係の中で、フェラチオは女の子が攻めに回ることの出来る数少ない行為の一つなのである。攻めに回ると言うことは、相手のことがわからないと成立しない。つまりフェラチオとは相手を知ることの第一歩なのである。
  分かりやすく「フェラチオ」を「プレゼント」に例えてみよう。
  あなたが彼氏にプレゼントをあげるとして、辛党の人に甘いチョコレートをあげるだろうか? 下戸にウィスキーを贈らないし、ロック好きの彼氏に演歌は聞かせないはずだ。
  付き合った当初にプレゼントをするのは大変だ。なぜなら、恋人の情報を何も知らないから、だからと言って面と向かって「何が欲しい?」と聞けなかったりする。それゆえに、彼との毎日を静かに観察することが大事なのだ。デートの途中、ふと通り過ぎた店頭で彼の視線を追う――誕生日にそれをプレゼントすると、
「え、何で、オレの欲しいモノがわかったの!」
とサプライズに大喜び。そんな恋人の顔を見るのはとても気持ちいいことだ。
  そう、フェラチオも一緒なのだ。
 
  彼氏のおちんちんを握り締めたら、口に含む前に彼氏の表情を見よう、息遣いに耳を澄ませ、肌の反応に敏感になろう。
  そのペニスは言わばゲームスティックなのだ。
  軽く握ったり、強く握り締めたり、上下に激しくしごいたり、ゆっくり撫でてみたり、いろいろすればするほど反応が返ってくる、その中で彼が切ない声が漏らしたところがポイントなのだ。
  そこを攻めれば、必ず彼は腰を浮かして、次に君を強く求めてくるに違いない。
……とここまで書いて、
「どうして、私が(女性側が)そこまで男に尽くさなきゃならないんですか!」
と文句を付ける女性がいたりする。
  まったく……と僕はため息をつく。
  私が、女性が、なんて自分を考える前にまずは相手のことを考えろ、と言っているのだ。
  大抵の場合、セックスは前戯から始まり挿入でクライマックスを迎えることになる。そう、最後には男が女を気持ち良くするためにせっせと動かなければならないのだ。
  男ならば、いや、僕だったら、際限なく尽くして僕を気持ち良くさせてくれた女性に、その百万倍以上お返ししたいと頑張るだろう。それがまた自分の喜びに返ってくることを知っているからだ。
  もし、あなたがたっぷりとフェラで尽くしても、全然、エッチでお返ししてくれない男と付き合ってるのなら、それはあなたの選んだ男が悪かったのだ。さっさと別れた方がお互いのためだろう。
 
  最後に、過去に付き合った年上の女性が、
「フェラチオして濡れるようになれば、まあ、その女の子も一人前よね」
と言っていた。
「どうして、フェラすると濡れるようになるんだろうね?」
  そんな質問を返すと、どうしてそんな当たり前のこと聞くの? とでも言いたいような顔をして、
「さあ、どうしてだろ、相手が気持ちいい顔して見ると自然に濡れてくるんだもん」
と、素っ気なく答えた。
  実は彼女は当初、フェラチオがあまり好きではなかった。
  あごと口が疲れるから、なるべく早く終わらせようと思って、いろいろと研究し工夫をした。そうするうちに次第にフェラチオの魅力に取り憑かれて、もっと長くしたいと思うようになったらしい、しかし、今度は逆にあまりにも上達してしまい彼氏が早めに挿入するようになってしまったとな。
「ふーむ、人生、なかなか上手くいかないものだね」
と笑うと、彼女は僕の前にしゃがみ込んで、ズボンのファスナーを下ろし、
「大丈夫、上手くいかせてあげるから」
と笑ってからパクリとペニスをくわえた。
 
  もし、このコラムを読んで、ちゃんとしたフェラチオの仕方を教えてくださいと言う人がいたら、メールやメッセでご連絡ください。的確なアドバイスを与えることが出来るでしょう。まあ、文章で書くのは面倒だから実技訓練が一番良いんだけれど(笑)
  と言うわけで、フェラチオ・オーソリティ。
  この次は具体的な実践編を書いてみよう。

 (了)
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