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僕と君と明日のつづき
四畳半ダンディズム
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細川又三良
(ほそかわ・またさぶろう)
1972年愛知県生まれ、男性。

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007.『イス』
Date: 2006.04.11
 そう、出来ればひじ掛けがあるイスがいいだろう。
  ミニスカート姿、もしくは下半身を裸にした彼女をイスに座らせて、思いっ切り両脚を押し広げてひじ掛けに固定させる。
  白い太股の間、女性器と肛門が露わになった姿を見て、ニヤリと笑って、
  勝った、
と思ってしまうのは、ちっぽけな男のエゴなのだろうか。
  どんなに綺麗に着飾っても、どれだけ清純無垢な顔をしても、気のない振りしてツンと気取っていたとしても、その状態させてしまえば僕には抵抗できない一匹のメス。
「うわっ、恥ずかしい格好してるね」
  そんな風に言葉で弄ると彼女は必死で脚を閉じようとするはずだ――その前に男の腕力で彼女の両脚をガッチリと押さえつける。
「ねえ、恥ずかしくないの? 全部丸見えだよ、ほら」
  両手で覆い隠そうとしても、そこに舌を這わせた瞬間、恥辱は快楽へと変わっていき、甘い声が漏れていく。
 
  クンニリングスをする時、僕が考えるベストポジションはイスだ。彼女を浅めに腰掛けさせて、イスの下で跪いて彼女に奉仕するのが好きだ。
  脳裏に浮かぶイマジネーションは性の奴隷。
  僕は女主人に尽くす奴隷男のように、彼女を喜ばせるためにひたすら尽くしていく。
  彼女の尻を両手で優しく撫で回し、その後、両手の親指で女性器を左右に広げて冷静に観察する。皺の分岐する辺りに五ミリほどの小さな突起物が見え、すぐ下に徐々に受け入れ態勢が整いつつあるピンクの膣口があり、その下にキュッと締まったお尻の穴が見える。
  すぐには舐めずに、まずは見られている事を彼女に意識させる。興奮を抑えきれないといった僕の荒い息が彼女の女性器と肛門を撫でる。風に当たるたびに彼女は身体を震わせていく。
「いや、もう、そんなに見ないで」
  その言葉を合図に、まずは丁寧に脚の根本の白い肌を舐め始めて、徐々にその範囲を真ん中に狭めていく。
  舌の先が、クリトリスの先端をわずかに掠める。
  彼女の身体がビクッと反応し、大きく息を吸い込む。
「ここ、気持ちいいんでしょ?」
「……ん」
「もっとして欲しい?」
  そう聞いても、吐息混じりの声を吐くだけで、ちゃんと返事をしない彼女。僕はわざとらしく声を荒げて怒ってみせる。
「え、なに、聞こえない。ちゃんと言えよ、気持ちいいんでしょ、舐めて欲しいんだろ、すごく」
「……うん」
「うん、じゃなくて、はい、だろ」
  彼女の声が一瞬止まる。
「あっそ、じゃあ、もう止める?」
  唾液で充分に濡れたクリトリスを右手の親指で不器用にかき回しながら訊くが、彼女は身をよじるだけで言葉を返してこない。
「返事しろよ、本当に止めちゃうよ?」
  今度は実際に指の動きを止めてみる。
「……はい、気持ちいいです」
「ちゃんと返事しなかったこと、謝れよ」
  そう言って彼女に謝罪を要求する。もちろん、単純に彼女を屈服させたいための理不尽なイチャモンだ。納得いかないと思っていても、彼女は僕に謝ることしかできない。
「ごめん……なさい」
「私が悪かったです、オレの言うことを何でも聞きますって誓えよ」
「……はい、私が悪かったです。これから又さんの言うことを何でも聞きます」
  ベッドの上の僕は男尊女卑バンザイ、男女平等クソ食らえ、彼女を無条件で完全に服従させることに喜びを見出しているちっぽけなオスなのだ。
  主従逆転の瞬間が心地よい。
  この時点から彼女はもう僕に逆らうことはできない。僕に逆らえば、快感を与えて貰うことができなくなるから。あとは指と舌の先だけで彼女の身体を意のままに完璧にコントロールすることができる。
 
「まったく、こっちの穴の方がよっぽど正直だよね」
  ふふっと鼻で笑いながら言って、彼女の膣に指を入れる。愛液と唾液が混じりたっぷりと濡れている。いやらしく音が出るように膣の入口付近に指を何度も出し入れする。
「すごいね、君のおまんこ、くちゅくちゅ音してる」
  女の子の身体は面白くて、くちゅくちゅと音が自分の耳に届くと、さらに身体はくちゅくちゅと蜜を溢れさせていく。右手の人差し指と中指を入れて膣の天井にあるGスポットを刺激して、同時に左手でクリトリスの先端を指先で回してみる。一緒にもたらされた二つの気持ちよさに、身を仰け反らして感じる彼女。
  彼女の腰がうずうずと動いてきた瞬間に、突然、両手の動きを止めてみる。 
「はい、じゃあ、君のオナニー見せて」
  一旦、彼女の顔を見てそう命令する。
「ほら、いつもベッドでやってるように一人エッチして見せてよ」
  当然、嫌がる彼女。
  まだ、お前はわかっていないのか、と立腹する。イスに座ってしまった彼女には「YES」の選択肢以外は一切存在しない。僕の言うことをすべて聞き入れなければならないのだ。
  彼女の両手を股に持っていかせる。
「ほら、ここを弄って」
  彼女の細い指先をクリトリスに当てて、
「――ちゃんとやらないと、おちんちん入れてあげないよ」
と耳元で囁く。
  その一言が効いたのか、仕方なく指が動いていく。
  ネイルサロンで丁寧に手入れされた爪が愛液に濡れ、鈍い光を放ってさらにエロティックな情景となる。伸ばした爪先でも器用にクリトリスを刺激していくのを見て、思わず感心してしまう。
  ここで効果的に発揮するのはカメラだ。
  デジカメがあれば、シャッター音を最大にして写真を撮るのもいいだろう。ピピッとフォーカスがあって、フラッシュが焚かれる度に、彼女の身体は動物のように乱れていく。
  もう既に強制しなくても勝手に指が動き、自ら快楽の海にどっぷりと浸かっていく。
 
  あとはもうタイミングだけだ。
  どれだけ焦らして、どれだけ強く求めさせるのかが大切だ。
  片手で乳房を弄びながら、彼女の一人エッチを見続ける。指の動きが激しくなり、腰が宙に浮いて頂点に達しようとする前に、
「まだ入れても無いのに、イッちゃダメだよ」
と冷静な声で釘を刺す。
「えっ……」と呟きながら指の動きを緩めようとしても、なかなかその動きは止められない。再び、全身が小刻みに揺れていく。
「だから、イッたらダメだって」
「ん……もう、欲しいよう」
「ダメだよ。もうちょっとだけ待ってよ」
と言いつつも、中指を使って彼女の膣に悪戯をする。
「ん、いじわる……ねえ、もう、ちょうだい」
  必死な彼女の声に、余裕を持ってすっとぼけて答える。
「ちょうだいって、何を?」
「又さんの」
「又さんの……なに?」
「……おちんちん」
「え? 何をどうして欲しいわけ?」
「又さんのおちんちんを……欲しい」
  身体を起こして、ペニスを彼女の女性器の位置に合わせる。しかし、膣の中に入れようとせず、クリトリスに当てて刺激を続ける。
「どこに欲しいの?」
「そこに」
「そこってどこ?」
「私の……に」
「私の何だって?」
「私の……おまんこ」
  腰を突き出して、自分から僕のペニスを入れようとするが、さっと腰を引いて、
「はあ? 日本語言ってくれないと全然わかんない」
と訊く。彼女は感情的に、
「……又さんのおちんちんを私におまんこに下さい」
とはっきりと口にした。
  よしよし、とペニスを膣に入れようとして、入口で止める。
「あ、でも、生で入れて良いの?」
(もう、今さら何でそんなこと言うの)
と言わんばかりに何度もうなずく彼女。彼女がPMSの治療で生理を軽くするためにピルを飲んでいることは既に知っていたが、生という言葉を聞きたくて改めて問い質す。
「……はい、生でください」
「でも、生でしたら中出ししちゃうかもよ」
  彼女は繰り返し首を縦に振って、
「はい、私の中にいっぱいください」
と哀願する。
  次の瞬間、両手で彼女の脚を持ち上げて、腰を強く前に押し出していく。軟らかく濡れた肉をかき分けるように、そそり立ったペニスが彼女の膣の中に入っていく。彼女の奥深くまで満たした後、一旦、身体の動きを止めて、キスをした後、再び激しく動いていく。
 
  何故か、それ以降の行為はベッドに移動することになる。
  イスは挿入前に愛撫に使う最適な小道具。
  僕の彼女になる子には「ねえ、イスに座って」と言うだけで濡れるように調教したい。

 (了)
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